#不思議系小説 第134回「粘膜サンシャイン32.」
The Best Is Yet To Come 團長がゼェゼェと息も絶え絶えに、しかし目玉だけは血走ったままコチラを睨んで、カタナを握り締めて震えている。「お前、そんな重たいだけの鈍いもの振り回してたら、そら疲れるよ。…
ハイパーグラウンドに ようこそ
The Best Is Yet To Come 團長がゼェゼェと息も絶え絶えに、しかし目玉だけは血走ったままコチラを睨んで、カタナを握り締めて震えている。「お前、そんな重たいだけの鈍いもの振り回してたら、そら疲れるよ。…
The Best Is Yet To Come 「The Best Is Yet To Come!!」「うぼげえぎゃ!!」 リーダーと思しき拡声器を持った白塗りクソ男が指揮棒を振り上げたが、それより一瞬早く、詠唱が店の中…
The Best Is Yet To Come 「逃げろー、逃げ、早く……!」「誰かー!!」「助けて、たすけ、嫌あああっ!」「おがあざああーーん!!」 空気を切り裂くような悲鳴と同時に、銃声や何かを叩き壊すような音が続け…
冷たく、あからさまな悪意のこもった空っ風が猛然と吹き付ける港の片隅で。 ひずんだギターの響きが脳裏を駆け巡る。思い出すだけ思い出して遊ぼう、汚れるだけ汚れた、この体ひとつで。 青く、淡い空が高く冷たくのしかかる。空虚、…
The Best Is Yet To Come 兄さんの手掛かりと足取りを掴んだ僕だったけど、中々マッドナゴヤに向かうことはしなかった。可愛かったんだ。あぶくちゃんが。 あまりも、あまりにも……。 彼女は毎日、違った…
Light My Fire それからしばらくの間、オタロードの裏通りにある木賃宿に潜り込んだ僕は友人となったサンガネと共にニッポンバシオタロードを探索する日々を続けた。 遅い朝に目覚めたら念入りに身支度をし、先ずあぶ…
あっ。全部わかった。と、彼岸の砂浜で君が言う。 紫の空、紫の海、紫の砂、紫の波、紫の視界、紫の世界、紫の奇祭、生けとし生きること。 マルを付けてく、生けとし生きること。マルを三角、四角に塗ってく。はみ出したところが自分…
冬の黄色い陽射しを浴びた君が振り返る。 丸い、フチの無い眼鏡のレンズが銀色に光る。僕より少し背が低くて、声が高くて、素肌の白い君が笑った。振り返る、微笑む、愛する君を、抱きしめる、ことは出来ないまま、さよならをする。 …
Light My Fire 「もうっ! そんなにションボリしないでよ! 死んじゃったのなんかしょーがないでしょ! それにこんなクズたちが何匹くたばったって誰も文句無いわよ! でも、あたしのお店の前を汚すのはやめて頂戴! …
Raining Blood ありとあらゆるクズ共の色んな所から噴き出た返り血を浴びて、全身真っ赤になった僕の姿を見て、残りのクズ共が逃げ出すタイミングをはかって、後ずさって震えて。 コイツらが今、死にたいか死にたくない…
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