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ヴィック・クリス大佐はツカツカと迷うことなく警備兵に向かってゆくと、目にも止まらぬ速さで顔面を殴り飛ばした。「貴様!! これは一体何事だ!?」 怒りを漲らせ筋肉がはちきれんばかりの様相で仁王立ちするクリス大佐の足元から…
ハイパーグラウンドに ようこそ
ヴィック・クリス大佐はツカツカと迷うことなく警備兵に向かってゆくと、目にも止まらぬ速さで顔面を殴り飛ばした。「貴様!! これは一体何事だ!?」 怒りを漲らせ筋肉がはちきれんばかりの様相で仁王立ちするクリス大佐の足元から…
皆様大好き、金銀ダイヤにロレックス!! 感謝の気持ちで年に一度の大サービス! 歳末大感謝セール実施中、名古屋清水口の── 冬。真夜中。古い石油ストーブと黄ばんだ畳。 窓を揺らす団地のビル風。背高(セイタカ)のっぽの高…
泣き出してしまった母親を見て、長男のマトは何となく今、自分たちは酷いことを言われた・されたのだということがうっすらとわかってしまったようだった。それでなくても、あれだけの侮蔑に満ちた眼差しや言葉を浴びれば、どんなにニブ…
「果物屋さんがあったなんて知らなかったなあ、地図に書いてあったっけ……お客さん、来るんですか?」 ボクはつい、思い浮かんだ疑問をぶつけてしまった。「それが……ここなら沢山お客さんが来てくれると思って来たんですけど、お店も…
何度も頭を下げてバックヤードに戻るイソガイさんを見送り、まだ憮然としているマノを連れて、ボクたちは水族館と遊園地を結ぶ広場とメインストリートに併設されたセントラルモールにやって来た。 モールと言ってはいるが古式ゆかしき…
こうしてボクたち(舎利寺以外)は、みんなで人魚のお姫様を探して、この広いUWTBの中を歩き回ることになった。人探しとはいえ賑やかな水族館やモールを見て回るのは楽しいもので、租界の下町には中々ない品物も多かった。だけど、…
オーサカ湾を臨む此花区の突端に広がるGPACの、その面積の大半を占める水族館と遊園地の複合施設UWTBに向かって伸びるタイル敷きの遊歩道が、べたつく潮風とぎらつく陽射しを浴びながら続いている。 元気なオーサカ! 夢と…
「ごめん。ごめんね、ミロクちゃん……!」「いやいや、全然いいって」「でも、舎利寺君と遊園地行きたかったでしょ。あんなこと、あたしも言うつもりじゃなかった……でも、だって、あたしと仲直りしたいとか何とか言って、二言目には人…
クリスは、僕の格闘技の先生だった。 僕と兄さんがヴェンデルの養成学校に入って格闘技を習い始めたとき……クリスは既に一線級の宇宙戦士だった。彼は半端じゃなく強かった。兄さんも僕も腕には覚えがあった。だから宇宙一の格闘技の…
結局、ボクとマノ、それに舎利寺は一旦ラーメンを断念して再び窓際の指定席に戻って来た。まだ落ち着かないミロクちゃんの代わりに、めぃめぃちゃんが全員に甘いミルクティーと特製の煮卵を振舞ってくれたのだが。「な、なぜ煮卵……?…
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