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「あーーっ!!」「ぬうおおおおお!」 同時に駆け出したマノとクリス大佐の拳が交錯し、互いの顔面を激しく打った。もう一発、さらに一発と喰らいながらも目だけは背けず拳を繰り出し続ける。しまいには右手で首根っこを掴み合い、左手…
ハイパーグラウンドに ようこそ
「あーーっ!!」「ぬうおおおおお!」 同時に駆け出したマノとクリス大佐の拳が交錯し、互いの顔面を激しく打った。もう一発、さらに一発と喰らいながらも目だけは背けず拳を繰り出し続ける。しまいには右手で首根っこを掴み合い、左手…
コントロールを失ったT2が膝から崩れ落ちて俯せた。 中空を舞って地面に叩きつけられたヘッドパーツが墓碑銘のように横たわり、よろめきながら這い出たクリス大佐が巨大な顔面の前で大の字になって仰臥した。 それを見たマノも変身…
キッと顔を上げたマノの黄金に輝く相貌がT2の巨体を真っすぐに捉えた。「クリス、覚悟!!」「なんだとぉ!」 マノが後ろ飛びに上空へ舞い上がって両手を前に突き出し、掌を大きく開いた。「Tornado Of Souls!!」…
一方でクリス大佐の機体は再度、上空へと向かっていった。先ほどと同じくらいの高さまで浮かび上がって、そこで四機が合わさってロボットの形に戻る。「さて。マノ、最後は私も行こうじゃないか」 T2は空中で地面を向いて平行になり…
一陣の風が二人の間を吹き抜けた。 粉塵と黒煙が夕焼けの空に混じって溶けてゆくなか、T2に向かってマノが突っ込んでゆく。「デヤーッ!!」 飛び上がって両足を揃えたキックがT2の胸板から左肩の辺りに向かって伸びてゆくが、ク…
「マノ……!」「サンガネ。あのロボット、どう思う?」「どう、って……正直、物凄く強そうだし、とんでもない科学力の塊だね。武装や合体要素だけじゃない。細かいところにまで未知の科学が詰め込まれてる。あんな巨大な機械が自由自在…
あたし別になんにも変わっちゃいないのよ。 戦争があってからオーサカが荒れてて、欲しいものも好きなものも手に入りづらいのは確かよ。でも、そんな中でも自分なりに楽しく生きていこうと思っているの。 それだけよ。それを、文化の…
そこに並んでいた文言をボクは生涯、忘れないだろう。 これほど醜悪で、卑劣で、独善的な言葉たちは、後にも先にも読んだことが無い。 O.C.P谷町スリーナインの名において厳命する。 オーサカシティに跋扈する宇宙人マノを抹…
「しっかりやるんじゃぞー!」「さあ姫、早く!!」 クリスとアマタノフカシサザレヒメを乗せたジェミニの片割れが飛び立ったのを見届けて、マノは最後の仕上げとばかり、魔王のほうへ向き直って構えた。「行くぞぉ……クラーケンだか家…
銀色の鬣に似たツノを生やした頭部、深紅の被膜に覆われた全身に筋肉とエネルギーが漲り、胸部のプロテクターからはち切れんばかりの大胸筋が脈打っている。力強く相手を見据える黄金の相貌。 全身からは超高温のエネルギーが放出され…
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