前日僕が、行列のできるラーメンの有名店に行った時のことです。
壁には創業者のエピソードが貼っており、そこには
『創業者は店が繁盛して、齢88を超えてもなお厨房に立ち続けました』
と書いてありました。
僕は「いや、隠居しろよ」と思いましたが、そこでふと
先日友人から「仮にハイパーグラウンドのPV数が凄く伸びて、北山が記事を書かなくても良いようなシステムになったら記事は書かない？」と言われた時の事を思い出したのです。
僕は「PV数が伸びたら、頻度は下げるかもしれないけど、記事は書き続けていたいなぁ」と答えたのです。
そう、同じなのです。
ラーメンとウェブメディアという違いこそあれど、『自分の作ったもので喜んで欲しい』という本質は。
そこで僕はハッとしました。
最近、いろんな人に「ウェブメディアを立ち上げたから記事やコラムを書いてくれ」「できれば週一。月１、２でも全然いいから」と頼んでいたのですが、
「週一ラーメン屋の厨房に立ってくれ」
だと思うと。クッソクソにだるい。
という事に気が付きました。
僕の勧誘やお願いの文句をラーメン屋に置き換えると、意味わかんねぇくらいダルいお願いをしていたことになります。
記事なんて書けないよ、と言われても
「大丈夫大丈夫！好きな事とか、思いがこもってる事なら何でもいいよ！」
と言っていました。
ラーメン屋に置き換えると、ラーメンなんて作れないよ…という僕に
「大丈夫大丈夫！麺がお湯に漬かってさえいればいいから！全然！味付けも塩だけで良いし！ギリ腐っててもね！セーフ！」
と熱弁するようなものです。意味が分かりません。気持ち悪いし。
なんでそんなマズそうなものの提供で良いんだよ。売る気無いのか？と不安にすらなります。
正直ハイパーグラウンドは有志の集まりなので、原稿料も出ません、収益化出来たら絶対にライターに還元したいとは思っているのですが、仮にラーメン屋に置き換えると
「バイト代は出せないけど！お店が儲かったら出すから！それまでは無給で週一でバイトしてくれ！厨房立つだけで良いから！」
という事になります。
正気の沙汰ではありません。
僕ならば「頭がイカれてるのか？」と思います。メリットが無いです。
そうなんですよ、協力するメリットが薄いんですよ。
僕は勧誘するときに「でもさ、自分が作った物で世の中に表現したくない？面白いとか、為になるとか言われて拡散されると思ったら楽しくない？」と言っていたのですが、もし自分が
「でもさ、自分が作ったラーメンで、世の中の人に美味いと言わせたくない？」
「人気のラーメン屋を一から作ると思うとワクワクしない？」
と言われたら
「全然思いません」
と高らかに宣言すると思います。「何なの？」って思います。
僕が一度でも「ラーメンで生計を立てたい」って言いました？ってキレると思います。そもそもの大前提としてラーメン屋になりたくないです！って殴ると思います。
いやぁ、そうなんですよね。僕は自分がこういう文章や記事やラジオで認めれれたいと思っているので、みんながそう思っていると勘違いしてしまっていたんですよね。
僕からしたら全然興味ないラーメン屋の立ち上げにゴリ誘いされてるのと同じだと思うと、過去の自分をぶん殴ってやりたいですね。
えーしかも、更なる反省点として、僕は基本的に記事を書いてくれるライター達の記事の最終チェックとちょっとした修正業務もしているのですが、
僕はその時に（いやいや…そのくらいネット見てれば大体分かるでしょ…。サムネやタイトルの大切さとか…）とか思ってしまいがちなのですが、これもラーメン屋に置き換えると
突然ラーメン屋に誘われて(しかも無給)、まぁ仕方ないか、手伝ってやるか、と思って言われた通り適当なラーメンを作っていたら
（いやいや……ラーメンに乗せるネギの切り方は銀河超越切りに決まってるでしょ…そのくらいラーメン食ってたら分かるでしょ…）
と思われているとしたら、殺したいくらいムカつきません？
いや、知らんし。ラーメン屋を志すお前からしたら常識かも知らんけど、本当に知らねぇよ。ぶち殺すぞ。って思いますよね。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
そんな中でも記事や漫画を描いてくれる仲間が増えてきた、ラーメン屋『ハイパーグラウンド』
もしこの中で、厨房に立っても良いですよ、という方や、流石に毎回厨房に立つわけねェけど、一回だけなら書くことにチャレンジしてみたい、という方の気楽なご応募お待ちしております。
そして、いつも書いてくれているライターや、見てくれている読者の方、本当にありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
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北山
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