第二.五回 誠実さという不誠実さ

読んでいない本がたくさんある。
でもいつか読むだろうと思って
気になれば買ってしまう。
本が好きだ
あと
おっぱいも。

男の高身長って正義だ。
そしてまた
女の子のふんわりおっぱいも正義である。

話を戻そう。

人生を変えるような素晴らしい本もあれば
読んだ時間を返せよ
と思うような本もある。

つまらないと思いながらも
どこかで期待しながら結局
最後まで読んでしまう。
でも結局つまらない本は
最後までつまらないのだが。

それでもこの本を書いた人は
自らの命の時間を削り
内から溢れる思いを書き留め
またある人はこの本で人生を変えられた
と思っているかも知れない。

他人の出会いを
他人が評価することなんてできない。
本人がそれでいいと思っていれば
それでいいのだ。
結局わたしはそいつじゃないし
そいつはわたしじゃない。

でもまた新たな出会いが
あるのではないかと探し求める。
まさに終わらない追いかけっこ
現代版『トムとジェリー』。

本当に素晴らしい本(おっぱい)
に出会ってしまうと
この気持ちも失ってしまうのだろうか。
そういう意味で
わたしは本(おっぱい)に
一途で誠実な思いを捧げている
ということになる。

しかし
どんなにわたしが本(おっぱい)を
愛でていたとしても
本(おっぱい)からすれば
そんなん知らんがな
って話である。

誠実って楽だ。

そのことを考えているだけでいい
思っているだけで幸せになれる。
そして
なんで俺はこんなに尽くしてるのに
って勝手に苦しくなる。

勝手に愛おしくなって
勝手に切なくなって
勝手に喜んで
勝手に怒って
勝手に哀しくなって
寝る。

なにかをやり遂げた気になれる。
本当はなんにもやっていないのに
なんにも
やっていないのにだ。

これは
本とわたしの話ではない。
もちろん
おっぱいとわたしの話でもない。

これは
好きでもない男の誠実さの話である。

そして
好きでもない男の誠実さなんて
女性にとってゴミ以下である
一途な誠実さなんて語る価値もない物語だ。

もう何年も一途に片思いをしているとか
好きな女の子が男と別れるの待っているとか
好きな女の子の恋愛相談にのるとか
いつかこの想いが報われるのではないかと
誠実に女性を想い続け
既読をチェックし
プロフィール画像を拡大し
昔のトーク履歴を見返して
LINEを待ち続けて眠れない夜を
過ごしている
そんな男に言う。

あなたの誠実さなんてまったく価値がない。

求めてられてもいないのに
誠実になってはいけない。
好きな男の誠実さだからこそ価値があるのだ
好きでもない男の誠実な想いは重いだけだ。

誠実さという不誠実さ
不誠実さという誠実さを。

誠実に待ち続ける夜はまったく報われない
あの子を想像してオナニーしたって虚しい。
そんなんだったら他の子と
一発ヤッてこいと思う。
誰もなんにも気にしない
まずはセックスしろ。
それから考えろ
もっともっと問題をややこしくして
どこにでもある物語を
どこにもない物語に変えてしまえばいい。
おまえの話は
まずそれからだ。
そしてわたしはまた
いつ読むかわからない本を買ってしまう。

しかし
服を脱ぐときに恥ずかしいそうに
ヌーブラを告白してくる女の子は
どうしてあんなにも可愛いのか。
裸になれば男も女も
大きいも小さいもふんわりも関係ない。

愛とセックスなんて
金で買えると言っていた人の
孤独を思う。 

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雨傘

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